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二子玉川の取り組み ~住民案がまちづくりに活かされるか~

■二子玉川東地区住民まちづくり協議会が住民提案を披露


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写真は東急の計画に基づき作成した模型。
東急案では巨大な高層ビルで敷地のほとんどがおおわれる。

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写真は住民の賛成が多かった住民案B案の模型


東京都世田谷区の住民団体「二子玉川東地区住民まちづくり協議会」(飯泉善一郎会長)が2009年10月24日に「住民提案お披露目&意見交換会」を玉川町会会館で開催した。

協議会は二子玉川東地区第1種市街地再開発事業(主に第2期工事)に住民の声を反映させることを目的として結成された団体である。今回は7月から8月にかけて開催した意見交換会で出された住民意見を踏まえた提案を披露し、改めて住民の意見を集めた。住民提案は協議会に協力する卯月盛夫・早稲田大学芸術学校教授が説明した。

最初に卯月教授は意見交換会で出された住民意見を整理した。現状の再開発の問題は以下の7点になる。

• 第1に事業者(再開発組合)の説明不足である。説明や告知がほとんどなく、回答も不親切極まりない。

• 第2に高層ビルの悪影響である。建築中の二子玉川ライズ タワー&レジデンスにより既に日照、電波、プライバシー、ビルの照り返し、景観、通風の問題が生じている。これ以上、高層ビルが増えれば住民の被害は一層増大してしまう。

• 第3に水害の懸念である。再開発地域の人工地盤と盛り土で雨水がせき止められ、周辺地域が水浸しになりかねない。

• 第4に渋滞の激化である。既に駅も道路もパンク寸前である。

• 第5に都市計画公園への疑問である。公園を駅から最も離れた場所に移動する合理性がない。

• 第6に現状の再開発は二子玉川らしさを壊している。富士山、桜、花火、多摩川、崖線(坂道)など、水と緑と景観を大切にすることが二子玉川スタイルである。

• 第7に公共施設の少なさである。二子玉川は福祉と文化の谷間であり、住民の暮らしに役立つ公共施設を希望する。

住民提案では、これらの意見を踏まえ、5つのコンセプトを打ち出した。高さ、ボリューム配置、用途構成、自然環境、安全安心である。

 ○高さでは二子玉川の魅力である多摩川の水辺、及び国分寺崖線の緑の連なり、水平的な連続空間を断ち切らないようにするため、計画敷地内の建物の高さを国分寺崖線の高さ25m以下に制限する。

 ○ボリューム配置では周辺住宅地の魅力を損なわず、調和させるために、建物のボリュームをできるだけ小さくして分散配置する。大きな建物を集中して配置するのではなく、ヒューマンな雰囲気とする。

 ○用途構成では玉川地域の新たな生活文化拠点とするため、商業業務施設に特化せず、芸術文化施設や福祉保健施設を充実する。また、多世代で多様な区民が暮らせる街にする。

 ○自然環境では高層ビルの足元を彩る人工的な緑ではなく、多摩川の水辺から吹き渡る風を感じながら、土や緑に触れることのできる二子玉川らしい暮らしと自然の共存する姿を追求する。

 ○安全安心では自動車交通の過度の集中と水害に対する不安を取り除き、安全と安心を確保するため、分散を前提とした交通マネジメントを行う。また、雨水浸透率を向上させ、計画敷地内で周辺地域の治水にも貢献する。

この上で、卯月教授は住民提案の具体的な内容を模型と共に披露した。まず比較のために東急電鉄・東急不動産が2008年12月に出した第2期事業基本計画を説明する。ここでは再開発地域2-a街区には約137mの超高層ビルが立ち、それ以外の敷地のほとんどを約30~20mのビルが覆う。建物の用途はオフィス・ホテル・商業施設である。

この2-a街区は容積率200%、建ぺい率60%と定められていた。ところが容積率520%、建ぺい率80%に変更されたために東急案が可能になった。 高層ビルを建てる場合は通常、空き地を広く取るため、容積率は高くても建ぺい率は少なくする。このため、建ぺい率が80%という高い値に変更されたことを卯月教授は疑問視した。住民からも「このような勝手が通っていいのか」との声が出た。

住民提案はA案とB案の2パターンを用意した。A案は2-a街区に公共施設(図書館、多目的ホール)、商店、オフィス、住居、緑地を配置する。東急案と異なり、建物の規模を小さくし、分散させた。これによって様々な機能が適度に混在するミックス・コミュニティを実現する。

B案では2-a街区に都市計画公園を充てる。2-a街区の建物は公共施設と3棟ほどの商業施設(レストランなど)だけで、残りは緑地とする。2-a街区を公園としたため、公園予定地の西半分を4街区として住宅とする。

住民の反応はB案への支持が圧倒的であった。そのB案に対しても、これ以上の住宅は不要との意見が出された。また、高さ制限の25m以下については反論が出た。風致地区であった二子玉川の歴史を踏まえると25mでも高過ぎ、第2種風致地区の制限である15m以下とすべきとする。この点は再検討することに なった。

協議会では住民提案を確定後に世田谷区や事業者に説明する方針である。住民の声が街づくりに活かされるか、二子玉川の取り組みが注目される。

▲JanJanニュース 2009年10月27日(火)
http://www.news.janjan.jp/area/0910/0910252196/1.php
by 市民記者 林田 力

林田 力 氏は、みずから原告として闘った体験を詳細に記録した新刊「東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った」(ロゴス社)を7月1日に刊行しています。
~東急不動産(販売代理・東急リバブル)から不利益事実を隠して問題物件をだまし売りされた著者(=原告)が消費者契約法に基づき売買契約を取り消し、裁判で売買代金を取り戻した闘いの記録~
また、ご自分で運営するホームページ上で、「湘南なぎさプロムナードの環境を守る会」の運動に多くのページを割いてくださっています。

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