2017-06

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農村風景が残る地域にもマンションや住宅開発が進む

■築200年の古民家の行方は? 茅ヶ崎市浜之郷

築200年ほどと推定される古民家が、神奈川県茅ヶ崎市にある。樹齢約200年の3本の柿の大木、庭に咲く白花タンポポ、オカトラノオ、ミズヒキなどの懐かしい草花が、心地よいホッとする空間を建物とともに作っている。
敷地は約900平方メートル、延べ床面積約240平方メートルで、2階は蚕(かいこ)部屋だった。古民家があるのは、相模川が氾濫したときの土砂が堆積した、周囲より高く古くから集落があった浜之郷地区。源氏が関東地方へ進出したときに最初に建てたともいわれている鶴嶺(つるみね)八幡宮が近くにある。いまは、マンションや住宅開発の波が押し寄せている。
この家に住むのは、江戸時代に名主を務めた尾坂家20代目の尾坂芳彦さん(74歳)夫妻。玄関を入ると、石のように硬い、でこぼこした土間がある。移築した古民家の土間にはない迫力だ。緑色に変色している部分は、こすっても取れないコケだそうだ。コケの湿気が梁(はり)のためには良いのだという。見上げると、すすで黒々とした、縦横にはりめぐらされている大小8本の梁が見事だ。
「土間のひびは関東大地震のときの亀裂だと義母から聞きました」と妻の郭子さん(69歳)。建物に被害はなかったそうだが、何と約1メートル、西に移動したという。
第2次世界大戦中には、10年前まであった土蔵が日本軍の弾薬庫として使われた。茅ヶ崎も空襲を受けたので、まさに爆弾を抱えていたわけだが、幸い、米軍の爆撃を免れた。
改造は、あまりされていない。約50年前、茅(かや)葺の屋根を瓦葺にし、約40年前に、雨戸だけだった縁側部分に木製のガラス戸を入れ、約30年前に別棟だった五右衛門風呂を取り壊し、母屋に新しく浴室を造ったくらいだという。
「先代のときに一度、新築の話があったが、私は考えなかった」と、茅ヶ崎郷土会の役員でもある郭子さん。「もったいない」との思いで維持管理してきた。芳彦さんは知り合いの解体業者に相談したことがある。「重機でつぶすのはイヤだ。そんなことをしたら、自分のメンツにかかわる。手作業で解体すべき」と断られたと苦笑する。
都市計画のある研究者は「民家は採光条件の良さから南向きが多いが、尾坂邸は鶴嶺八幡宮に対して正面を向けるために、東を向いています。歴史的見地からも貴重です。間取りも3列3段構成になっていて、2列2段のいわゆる<田の字型>ではなく、珍しいものです。建物だけでなく、建具などの造作物の保存状態も良い」と興味を示す。
6年前から、近くの小学校が社会科の授業「昔の人といまの人の暮らし」で見学に訪れるようになった。二間続きの座敷に130人もの生徒、先生、父兄が入って行われることもあるそうだ。
市民グループが開催するイベントや講習会などにも、場所を提供している。固定資産税・相続税の負担を考えると「息子の代で維持するのは、無理かもしれない。今のうちに、できるだけ多くの人に活用してもらおう」と考えるようになったからだ。
以前、市内の介護施設からデイケアで利用したいという話もあったが、玄関、座敷への上がり段など、段差が大きいことから立ち消えになった。市の文化財や重要建築物等には指定されていない。市の関係者によると、財政事情が厳しく、今ある文化財の維持管理だけでも大変で、調査の予定もないという。
2006年に介護保険法が改正され、全国的には、住み慣れた自宅のような小規模の介護施設が増え、人気もあるようだ。最近はバリアフリーの工事や浴室・トイレなどの改築をして、古民家を活用する例も珍しくなくなってきた。地域の文化財もリサイクルする時代になったようだが…。
東京から電車で約1時間の湘南茅ヶ崎は、海側だけでなくJR東海道線北側の農村風景が残る地域もマンションや住宅開発が進んでいる――。

▲JANJAN 2007年12月16日(日)

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