2017-11

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

国公有地は今後売却せず積極的に緑化すべき

■緑の復権 都市再生を 原科幸彦・東工大教授に聞く

都市開発と緑の保全をどう両立させるのか。私たちは何をすべきなのだろうか。国際影響評価学会次期会長で、日本不動産学会常務理事を務める原科幸彦・東京工業大学教授(61)に聞いた。

――東京は世界的に見て、森林が守られている都市なのか。
東京23区よりニューヨークの方が3割以上も面積が広いのに、東京のオフィスビルのフロア面積は2倍以上もある。都市の森にとって、ビルの高層化と広域化はダブルパンチの影響がある。タイムズスクエアだけを見て、ニューヨークの方が開発が進んでいると思うのは錯覚。東京ほど緑をないがしろにしている都市はない。
――どうして問題が深刻化しているのか。
1990年代に入り、建築基準法の中で、容積率がなし崩し的に緩和された。特に大きかったのは2002年、容積率移転を認める「特例容積率適用区域制度」の導入。こうした法律の制定と運用では、地主や開発事業者の立場に立った政治家たちの力が効いてきた。都内の無秩序な高層ビルのつくられ方を見ると、規制緩和こそが都市の貴重な森や緑を喪失させている要因だということが分かる。市民団体も、何でも反対という姿勢はどうか。地域の自然を「環境資産」として地主とともに土地利用を考える協調の姿勢が必要だ。
――開発業者の中には「環境配慮型」の理念を掲げている会社もある。
「環境に配慮します」としていながら、短期的な利益を追求しすぎる。大手も含め、いまだにビル周辺に木々が植わっていればそれでいい、という感覚で事業をしている会社が多いのでは。
――市民団体が自然保全のため地元行政に相談に行くと、「法的に問題ない」と、結果的に業者の事業申請を認めてしまうことがほとんどでは。
法的な枠組み以上の環境配慮を自主的に行うのが、本来のCSR(企業の社会的責任)。現在の環境アセスは、事業実施の直前に行われており、事業に都合の良い結果を出すことになりがちだ。(開発許可へのつじつまを合わせる)いわゆる「アワセメント」では、係争が起きる。地域の小さな事業もアセスの対象とするような、新たな法整備が必要だ。
――都市の森の保全と開発が折り合いを付けるためどうしたらよいか。
行政が土地利用計画をつくるとき、市民が公聴会などに参加し、意見がきちんと反映されることが重要だ。「ヒアリングした」というアリバイではいけない。「意味ある応答」が必要。市民側にも積極的な参加への意志が求められる。
ニューヨークのセントラルパークの面積は、日比谷公園の20倍。地元紙のキャンペーンなどで当初計画の5倍以上の土地が市などにより確保されたが、そこには都市づくりの哲学があった。東京都内の国公有地は、今後すべて緑化すべきだ。そうでないと防災面を含め都市の健全さは回復しない。緑の復権による、真の都市再生が求められる。

◇はらしな・さちひこ 東京工業大学大学院理工学研究科博士課程修了、工学博士。著書に「環境アセスメント」、編著に「地球時代の自治体環境政策」「市民参加と合意形成」など。

▲東京新聞 2007年10月5日(金)

«  | HOME |  »

MONTHLY

CATEGORIES

RECENT ENTRIES

RECENT COMMENTS

RECENT TRACKBACKS

APPENDIX

湘南なぎさプロムナードの環境を守る会

湘南なぎさプロムナードの環境を守る会

no16F no10F

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。