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2020-04

京都市 新景観条例が成立



■家並み保全で観光価値──京都市景観条例が成立

京都市の景観条例が13日成立した。京都商工会議所の村田純一会頭は「大きな一歩」と評価するが、屋外広告、不動産など一部業界には反発も残る。街並み保全という選択が、古都としての観光資産価値をむしろ高める、という長期的展望が背景にある。

「京都の景観は市民共有の財産で、我が国の宝である。古き良き京都を市民と一緒に守っていきたい」と桝本頼兼市長は同日、市議会本会議終了後に新条例の狙いを話した。

世界遺産の寺社や名所旧跡を数多く抱える京都は、五山の送り火や、庭園からの眺望を借景として取り入れる文化的景観が貴重な観光資源にもなっている。都心部では伝統的日本建築の京町家が古都らしいゆかしげな家並みを形づくる。

木のぬくもりが醸し出す町家独特の雰囲気を、接客に生かす例も増えている。「1990年代から町家を改修した再生店舗が増え始め、現在8百軒以上ある。その7割が飲食店で、京都観光の主力層でもある年配の女性リピーター客が好んで利用し、京都観光の重要な一部を担っている」(宗田好史・京都府立大学教授)。

しかし京都市内に約2万5千軒残っているとされる京町家は、固定資産税・相続税の負担もあり解体・建て替え圧力にさらされている。跡地には容積率いっぱいのマンションが建つ。家並みにほころびが出て景観的価値が低下。せっかくの古都が、どこにでもある特色の薄い街並みに変わってしまいかねないとの危機感が条例制定を推し進めた。

村田京都商議所会頭は「戦後乱れてきた京都の街並みだが、50年後、100年後を見据えて、美しい景観を取り戻すことが後世への使命」と新条例を歓迎する。「むしろ景観を保全したほうが、京都のブランドイメージにとってプラスになる」という判断だ。

日本の人口は2005年に減少に転じ、今年から団塊世代のリタイアが始まる。成熟社会へと移行する日本にとって、京都の取り組みは日本の都市のモデルになりそうだ。

こうした動きと呼応するように、兵庫県伊丹市では昨年12月、地上4階以上の建築物を新築したり増改築する際に壁を派手な色に塗ることを規制する都市景観条例を施行した。酒蔵や町家など江戸時代の面影を残す街並みを守るのが目的だ。

兵庫県芦屋市でも、高級住宅地として知られる六麓荘地区で敷地面積400平方メートル以上の一戸建ての個人住宅以外の新築は認めない内容の条例を2月に施行した。マンションや商業施設の開発を防ぎ、高級住宅地としての芦屋のイメージを守るためだ。市によると、六麓荘地区の自治会には各地の高級住宅地の住民から街づくりの参考にしたいとして問い合わせが相次いでいるという。

◇ 新景観政策の骨子
・ 都心部の幹線道路沿いでの建築物の最高限度を45メートルから31メートルに規制強化
・ 幹線道路より内側については31メートルから15メートルに強化
・ 屋上広告と点滅式ネオンを市内全域で禁止
・ 寺院の境内からの眺めなど京都らしい景観を保持する「眺望景観創生条例」の制定

▲日経ネット関西版 2007年3月14日(水)
写真は繁華街で目を引く明るい看板(現在の京都四条河原町)

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