2017-10

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農山村の自然と環境が都市の暮らしを支える

■農山村の大切さ 都市と共存へ再確認を

私たちは自分が生まれ育ったふるさとの農山村を大切に思い、自分たちの地域はかけがえのないものだと考えている。ところが、それを他の地域に住む人々、特に都市に住む人たちにも分かってもらえるようにきちんと説明しようとするとなかなか難しい。しかし、都市と農山村が共存していくための国民的な合意づくりにはそのことが欠かせない。農山村の持つ価値をあらためて考え直してみたい。
現在、全国に約1000ある町村によって構成されている全国町村会は昨年末、提言書「私たちは再び農山村の大切さを訴えます」をとりまとめた。その提言書の中では、農山村の価値として次の5つを挙げている。
1. 生存を支える。農山村は私たちの生存に欠かすことのできない食料を安定供給している 
2. 国土を支える。水田や畑、森林は洪水を防ぎ、飲料水となる地下水をかん養、二酸化炭素を吸収し酸素を供給 
3. 文化の基層を支える。農山村は日本文化の源であり、個性ある地域文化を育て新しい文化を創造 
4. 創造的な自由時間を過ごす空間となっている 
5. グリーン・ツーリズム、ハイテク、情報など新しい産業が展開される場となっている
ことを指摘している。
日本は先進工業国家として発展してきたが、その繁栄の裏には農山村の疲弊や、さまざまな都市問題を抱えている。一番典型的なのが、子どもがいない農山村と子どもを産めない都市によってつくりだされた少子高齢化だ。このような、いびつな都市と農山村の構造を改善して都市と農村が共存する国民的な合意をつくるためには一歩先を行くヨーロッパ諸国の事例に学ぶべきものがある。
ドイツでは「わが村を美しく運動」が行われている。農村の美化を競うコンクールが行政と住民一体の景観形成活動に発展。持続的な環境改善や自然回復にも力が注がれている。フランスでは「フランスで最も美しい村」連合が魅力的な景観や文化遺産を持つ村の保護やPR、地域づくりを行っている。
エコ・ミュージアム(生活・環境博物館、あるいは地域まるごと博物館)という考え方が欧米に広がっていることも注目される。地域全体の生活と環境を守りながら地域住民と都市住民の交流を目指すものだ。ヨーロッパ諸国の運動の基にあるのは、農山村の自然と環境、公益的な機能が都市の暮らしを支えているという国民的な合意だ。
ヨーロッパだけではない。日本の国土を支え、人々の生存を支えているのも農山村だ。農山村の多面的な機能が損なわれれば農山村だけでなく、日本全体の危機を招く。都市と農村の共生を確かなものにすることが日本の将来にとって、どうしても欠かせないことをあらためて確認したい。

▲ 日本農業新聞 2007年1月22日(月)

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