2017-09

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敷地外の地下水から基準値の410倍のセレン検出

■大阪 OAP土壌汚染 

大阪市北区の複合施設「大阪アメニティパーク」(OAP)敷地の土壌汚染問題で、事業主体の三菱マテリアルは10日、敷地外の地下水から基準値の410倍に当たる重金属のセレンが検出されたと発表した。地下土壌からは同38倍のヒ素も検出。同社は「表層土壌は基準値以下で、近隣住民の地下水飲用はないと聞いている。健康影響のおそれはないと考えられる」としている。
同社によると、今年6月以降、OAPから約35~40メートル離れた事業用地など4地点の地下水と土壌を調査。その結果、事業用地の地下水から最大1リットル当たり4.1ミリグラムのセレンが検出された。また、この事業用地を含む2地点の地下土壌から最大同0.38ミリグラムのヒ素が検出された。基準値はいずれも1リットル当たり0.01ミリグラム。セレンは全地点で地下水、土壌とも最大値は基準を超えていた。
同社は「OAPとの距離などから敷地内の汚染地下水が原因となっている可能性が考えられる」とし、汚染拡散を防ぐため、敷地境界部での地下水のくみ上げや調査地点での定期的なモニタリング調査を実施するとしている。
OAPは旧三菱金属大阪製錬所跡地を開発。これまでの周辺調査でOAP隣接の公園で基準値を超える鉛が検出されるなどしていたが、同跡地以外での土壌汚染が確認されたのは初めて。

▲毎日新聞 2006年9月10日(日)

■「安全神話」はどこへいったのか? 三菱地所に学ぶ土壌汚染対策

マンションの買い取りも選択肢に、マンション住民に対する補償総額は最大で75億円にのぼる見込みだ。
「東京・丸の内の主」とも呼ばれる三菱地所が、大阪市北区の大型複合施設「大阪アメニティパーク(OAP)」内のマンションを土壌汚染の事実を告げないで販売し、本年4月に宅建業法違反の容疑で書類送検されていた事件で、三菱側がマンション管理組合(455世帯)との間で合意(和解に向けた提案)を結んだことが報道されている。
<補償に関するガイドライン(概要)>
・引き続き居住を希望する住民には購入額の25%を支払う
・売却希望者には不動産鑑定業者の提示した金額で買い取り、さらに別途、鑑定価格の10%を補償する

OAPは三菱金属(現、三菱マテリアル)工場跡地を再開発した、OAPタワー&プラザ、帝国ホテル大阪、公園、そして分譲マンション(OAPレジデンスタワー)2棟などで構成される複合施設で、2001年1月に完成して以来、多くの人が訪れている。低迷を続ける大阪経済における再開発の成功事例として、あるいは景気回復のけん引役として期待されていただけに、こうした一連のニュースは衝撃的に写る。

「ザル法」とされる土壌汚染対策法
今回の事件は「汚染されていることを知りながら説明せずに販売した」重要事項の説明不足により、宅建業法違反で書類送検されているが、そもそもの原因である土壌汚染に関して、2003年2月に施行された土壌汚染対策法には問題点が多いことが指摘されている。
同法の内容を簡単に復習しておくと、
鉛やヒ素、トリクロロエチレンといった人の健康に係る被害を生ずるおそれがある有害物質を製造したり、使用していた工場または事業所跡地を宅地へ用途変換する際に、都道府県知事が「土壌汚染の恐れがある」と認めた場合、当該土地の所有者等(=所有者、管理者または占有者)は土壌調査を求められ、汚染が確認されると、その除去等の措置(浄化)を講じなければならない
というものである。
「浄化作業の主体者は土地の所有者等である」ことははっきりしていたが、同法では「いつの時点の所有者」なのかについては言及していない。分譲マンション建設において「土地の所有者等」といえば、通常はデベロッパー(マンションの売り主)と連想するが、工場が存在していた時期の土地所有者等がマンションの売り主であるとは限らない。マンション建設を機に、第三者から取得することも珍しくないからだ。
そこで、マンションの売り主が同時に「汚染原因者」であるか否かによって責任の所在が異なってくる。冒頭OAPの事例では、汚染原因者が三菱マテリアル、マンションの売り主が三菱地所となるが、その他に施工業者の大林組と、さらに三菱マテリアル不動産の関係事業者4者で金銭的解決に向けた対応を取るとしており、「罪のなすり付け合い」をしない紳士的な行動は評価に値する。

安全神話よ 何処へ
容積率を初めとする規制緩和のおかげで盛んに再開発が行なわれ、経済の潤滑油の機能を果たしてきたが、一方では「湾岸戦争」と揶揄(やゆ)されるほどのマンション建設ラッシュを併発し、供給過剰による価格の値崩れを誘引しているのも間違いない事実である。
「ベイエリア」や「ウォーターフロント」の工場、倉庫跡地に建設されている分譲マンションでは、今後同じ被害を受ける可能性があることを認識し、管理組合では知識武装しておくことが求められる。

▲All About その道のプロが、あなたをガイド。「賢いマンション暮らし」より

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