2009-02

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平塚第2位の規模 全国でも例がない過密マンション

■大型マンション計画見直し 
 NPOの代表ら市長に申し入れ


 平塚市黒部丘の日本たばこ産業(JT)の売却地に大型マンションが建設される計画について、同市内のNPO代表や計50人(木谷正道・世話人代表)が連名で16日、大蔵律子市長に対し、建設計画の見直しに尽力するよう要請する文書を提出した。

 長谷工コーポレーションなど5社が進めるマンション計画(総戸数357戸)について、平塚市は昨年10月、開発許可を出した。周辺住民らは翌月、「幅6メートル弱の道路に接する敷地で、8棟の建物を渡り廊下で結んで2棟として申請した、全国でも例がない過密な計画だ」とし、開発許可の取り消しを同市開発審査会に請求していた。同審査会は17日、請求者ら関係者の意見を聴く口頭審理を開く。

▲朝日新聞湘南版 2009年2月17日(火)
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三渓園隣接地にマンション計画

■三渓園隣接地にマンション計画 
 町内会や観光協会が反対運動

 
 国の名勝「三渓園」(横浜市中区)の隣接地でマンション建設計画が持ち上がり、町内会や横浜本牧観光協会が「景観が害される」と反対している。両組織や地元住民の代表が16日、市に計画の撤回指導を要請した。

 デベロッパー(東京都中野区)が配布した説明書によると、予定地は同園北側に隣接する民有地(約670平方メートル)。一戸建て住宅を取り払い、二階建ての賃貸マンション(1K16戸)を建設する。建築主は土地所有者となっている。

 両組織と地元住民の代表は「蓮池の真正面にマンションが姿を現し、三渓園の景観が著しく害される」などとして先月20日、中田宏市長あてに建設反対を申し入れた。同園を管理する財団法人三渓園保勝会も同日付で「景観阻害につながる可能性が極めて高く、受け入れられない」とデベロッパーに申し入れ書を送った。

 デベロッパー側は(1)建築基準法などの法令を順守している(2)園内からの眺望や景観を損なわない配慮をする―などと断ったうえで、「建築主との工事請負契約にのっとり計画を遂行させていただく」と先月30日付で同財団に回答した。

 16日に金田孝之副市長に面会した代表十数人は「法令をクリアすればいいのであれば、横浜の宝である三渓園の周りがマンションだらけになってしまう」などと指摘。市側は「地元の意向を受け止めて、デベロッパーに直接計画を確認したい」と答えた。

 市側によれば、建設予定地は風致地区と都市計画公園地区に指定されているが、基準を満たせば建築許可を出さざるを得ないという。デベロッパーの横浜支店は「担当者が外出しているので(地元との交渉経過などについて)答えられない」としている。

▲カナロコローカルニュース 2009年2月16日(月)

日本綜合地所破綻 金融機関、融資厳しく

■不動産倒産 第2段階に 

 首都圏第2位のマンション分譲業者である日本綜合地所の破綻(はたん)は、昨年春から続いている不動産業者の“ドミノ倒し”現象の延長線上に位置付けられる。しかし、投資ファンド向けに証券化した不動産を販売するビジネスモデルが崩れた、これまでの倒産劇とは様相が異なり、「不動産会社の倒産が第2段階に入った」との声が上がっている。 

 「11月の社債償還を境に資金繰りが悪化した。うちは消費者向けの販売だったのでほとんど(金融危機の)影響は受けないと思っていた」

 5日に会社更生法の適用を申請し、都内で記者会見した日本綜合地所の西丸誠社長は、そう破綻の経緯を説明した。

 アーバンコーポレイションなど昨年相次いだ不動産会社の破綻は証券化した不動産の引き受け手だった投資ファンドが金融危機で傷み、不動産向け融資を金融機関が引き揚げたことが要因だった。しかし、日本綜合地所は一般の消費者にマンションを供給する「実需」向けのビジネス。

 深刻化する不況で販売不振が続き、金融機関が、融資姿勢を厳しくしている動きが広がってきたことをうかがわせる。

 同様の“証言”は多い。新宿区内の不動産業者はこの日、融資を受けているメガバンクから呼び出しを受けた。6人の銀行員に囲まれ、融資の返済を迫られたという。別の業者も別のメガバンクから催促を受けた。

 いずれも都内でマンション開発のために取得した用地への融資案件で、市況の悪化のため、着工が延期されていたケース。銀行側は「開発計画は頓挫したものと見なす」と言い、回収に乗り出したようだ。

 需要減で販売価格が下がり、ことしに入ってマンション大手分譲会社のモデルルームの来場者数が上向き傾向にあるという明るい材料もあるが、「消費者向けの住宅ローンも融資姿勢が厳しくなっている」(日本綜合地所)との声が多い。不動産業界の厳しさはさらに広く深くなり、回復の時期は見通せない状況だ。

▲東京新聞 2009年2月6日(金)

未来の子どもたちに引き継ぐ 湿原を代表する景観

■浜中のNPO 未来へつなぐ
 霧多布湿原100ヘクタール超取得


釧路管内浜中町のNPO法人・霧多布湿原トラストが、ラムサール条約登録湿地である町内の霧多布湿原と周辺の民有地計138ヘクタールを購入することになった。日本ナショナル・トラスト協会(東京)によると、民間団体が100ヘクタールを超す湿原の大規模民有地を取得するのは全国でも珍しい。

 購入する土地は、琵琶瀬川河口付近の湿地と南側の高台。町内の農事組合法人が数十年前までコンブを運搬する馬の放牧に使った。湿原部はヨシやスゲを中心とする自然環境が保たれ、高台からの眺望は湿原を代表する景観として知られる。

 放牧事業が休止状態で農事組合法人は昨年、解散方針を決めたことから同12月、「湿原を守ってもらいたい」と現状維持を条件に、霧多布湿原トラストと総面積の7割についての売買契約を結んだ。残りは2月に売却する。同トラストは前身の任意団体時代を含め1986年から、湿原内の民有地を賃借・取得して保全しているが、今回の面積は一件当たりで過去最大。今回の購入で、同トラストの保全対象地は678ヘクタールと、湿原内の民有地1200ヘクタールの57%に達した。

 購入額は約1200万円。同トラストはいったん自己資金と借入金で賄うが、2月1日から全国約3000人の会員と会員外の市民に募金による協力を求める。

 三膳時子理事長は「農事組合法人が湿原を手つかずで残してくれたのは奇跡的。未来の子供たちに引き継ぐため、多くの人に募金を呼びかけたい」と話している。

募金は一口2000円。問い合わせは同トラスト(電)0153・62・4600へ。

▲北海道新聞 2009年1月30日

平塚市 BDF本格導入にあたり燃費、黒煙濃度など分析

■平塚市:ゴミ収集車にバイオ燃料 
 あすから試験使用、燃費など分析 


 平塚市は、飲食店などで使用済みとなった天ぷら油から作ったバイオディーゼル燃料(BDF)をごみ収集車に試験使用する。19日にはこの燃料が車に給油された。試験期間は21日から1カ月間で、燃費や排ガス中の黒煙濃度などを分析後、本格導入を検討するという。

 BDFはNPO「かながわ天ぷら油回収センター」が提供し、市が1リットル当たり115円で購入した。同センターは県内の飲食店などから不要となった食用油を回収。軽油に代わる燃料としてBDFを2年間で6万リットル精製した実績がある。BDFを使用した場合、温室効果ガスとして算定されないため、行政にもメリットがある。

 ごみ収集車の側面には「“天ぷら油”で走行中!」と書かれ、環境対策をPR。同センターの佐藤隆一副理事長は「これを機に多くの人にいろいろなリサイクルを知ってほしい」と話した。

▲毎日新聞 2009年1月20日(火)

行政主体のまちづくり政策から住民の力へ

■まちづくり住民の手で、自主協定に法的効力 国交省

 国土交通省は地域住民による自主的なまちづくりを支援する制度を始める。地域の道路や景観などを整備するために地権者などがつくった協定に法的な効力を持たせるほか、まちづくり関連への無利子貸付制度を新たに設ける。国や自治体など行政主体で進めていたまちづくり政策を見直し、住民の力を地域開発に取り入れる。自治体財政が悪化する中で、同省は新たな活性化策と位置付ける。

 同省は都市再生特別措置法などで構成する「まちづくり支援強化法」の改正案を1月中に通常国会に提出し2009年度中に施行したい考え。参加する地権者全員が同意するなどの条件を満たせば、法的に認める協定をつくれることを明記する。

▲日経新聞 2009年1月20日(火)

高さ制限めぐり議論平行線

■平塚市の新庁舎計画で議会

 平塚市が2012年に完成を目指す新たな市庁舎について審議する平塚市議会の「新庁舎建設特別委員会」(伊藤裕委員長、7人)の初会合が8日、同議会で開かれた。委員からは高さ制限(31メートル)を緩和して「近隣の図書館など文化施設も入れた複合施設として整備を」とする意見が上がったが、市側は「限られた財源では難しい」(鍵和田政美副市長)などとし、平行線となった。

 新庁舎は築40年をすぎている現庁舎の老朽化と耐震強度不足から整備する方針。現庁舎の敷地内(約1万9千平方メートル)に国の合同庁舎と一体的に建てる。床面積は市庁舎部分が約2万5千平方メートル、国部分は約7千平方メートルで、市は現庁舎の解体・建設費などに総額100億円を投じる見込み。現在、設計事業者の選定作業を進めている。

 特別委の中では、片倉章博市議(平塚クラブ)が、市庁舎近くに建つ博物館や図書館なども老朽化が進んでおり、建て替えを機に、市庁舎のみではなく大規模な複合施設として整備する検討を要望。「高さ制限で最初から計画を押さえつけるのが果たしてよいのか」と疑問視した。

 市側は「よりよい計画にするために高さ制限の緩和も検討するが、日影規制もあり、高さ40~45メートルの建物になるとは考えにくい」(庁舎建設室)との見解を示した。さらに「博物館や美術館はそれぞれ耐震化することになる」と、一体開発はしないことを強調した。

 同委員会は新市庁舎の完成まで継続的に開催する予定で、次回は26日に開かれる。

▲カナロコローカルニュース 2009年1月8日(木)

道の景観 足下から見つめ直す

■自治体全域の道路デザインの基準定める

 京都市は、烏丸、四条通など市内の主要な道路で、それぞれ歩道の色、模様、街路樹などを統一する景観指針を今年度中に策定する。建物の高さや看板・広告を厳しく規制する施策はすでに始めているが、道の景観を置き去りにしてきた反省から「足元から見つめ直す」という取り組みで、国土交通省は、自治体全域の道路デザインの基準を定めるのは全国で例がないとしている。約1200年前に整然とした都を築いた先人にならい、古都のリニューアルを目指す考えだ。

 市によると、従来、歩道の整備を発注すると、舗装の色や模様を指定することはほとんどなく、業者任せだった。街路樹も虫害などで傷んだ木を植え替える際に別の種類にするなどしたため、同じ通りでも数種類が混在している。

 市は2008年11月、公募した市民や学識経験者、建築家らによる検討委員会を設けて調査したところ、繁華街の「四条通」(東山区・東大路通―西京区・松尾橋、8キロ)では朱色のほか、黒、白色の格子やレンガ模様など14種類の舗装が行われ、街路樹はプラタナスとユリノキが交じっていた。

 「七条通」(東山区・東大路通―右京区・葛野大路通、5キロ)も舗装は15種類で、プラタナス、イチョウなど4種類が植えられている。平安神宮(左京区)の鳥居そばの歩道も4種類の舗装が入り組んでいた。

 市民らに意見を募ると、「舗装材が勝手気ままに使われている。通りごとに色のグラデーションをつけては」「和のデザインを取り入れるべきだ」などの声が寄せられた。

 これを受け、検討委員会は今後、通りごとの舗装の色や模様、街路樹の種類、街灯や橋の欄干のデザインなどの基準を協議。その結果を基に、市が指針を策定し、09年度以降に整備する道路について適用したい考え。市は「約1200年の歴史にふさわしい姿にしたい」としている。

 門内輝行・京都大教授(建築・都市デザイン学)の話「人が景色を見たときに最も広い範囲を占めるのは床面だが、意図の感じられない舗装が増えた。京都は通りごとに個性を持っている。それを引き出すデザインにし、車から人のための道への転換につなげていってほしい」

▲読売新聞 2009年1月5日(月)

景観地区拡大で国の自然公園法より厳しく

■残そう!島の景観 
 景観地区の拡大ルールづくり大詰め


石垣市が「景観元年」と位置づけた2007年から今年で3年目を迎える。
 市は2006年に景観法に基づく県内初の景観行政団体となり、周辺リーフを含む石垣島全域をカバーした風景計画を07年に策定、同年6月から風景条例とともに施行させた。08年からは法的な担保となる景観地区の導入促進、風景計画と密接に関連する国立公園内の管理計画の策定作業が始まるなど、09年は景観行政の大きなポイントとなる。

 景観法に基づく市の風景計画は届出・勧告制。例えば、家を建築しようとすると、市に届出なければならず、市は届出前の協議で景観形成基準に合致するよう誘導している。法的拘束力はないが、おおむね順調に進んでいるようだ。

 ただ、計画に合わなくても強制することはできないため、誘導にも限界がある。このための手段として市は、景観地区を拡大していく。観音堂地区に続き川平地域、元名蔵の獅子森、白保地区で計画。川平地域では昨年から地域懇談会を重ねており、ルールづくりが大詰めを迎えている。

 一方、環境省は、石垣島陸域の3分の1を範囲とする国立公園内の管理計画を策定中だ。同計画では、風景計画の景観形成基準が準用される見通しだ。自然公園法では建築物の高さが13メートル以下となっているが、風景計画では最も厳しい自然風景域で原則7メートル以下。

 環境省によると、自然公園法より厳しく設定するのは全国でも例がないという。これも石垣市がすでに独自の基準をもっているため。公園管理計画に定められたこうした基準が市風景計画に明記されれば、市の基準が国の許可基準となり、法的担保を得ることになる。

 環境省は年度内に管理計画を策定したあと、市の風景計画に自然公園法の許可基準となるよう協議していくことにしている。

▲八重山毎日新聞 2009年1月1日(木)

慣例化する「へび玉道路」に待った!

■マンション前だけ道広げ「建築確認」
 建築審が「違法」裁決


 東京中野区内で建設中の地上8階地下1階建てのマンション(大手デベロッパー大京)をめぐり、付近住民が「建築は違法」として区建築審査会に審査請求し、審査会は建築確認を取り消す裁決をしたことがわかった。都建築安全条例は隣接する道路の幅で建物の規模を制限しているが、このマンションは予定地に接する部分だけを拡幅して建築確認を受けていた。一部分だけ膨らむため「へび玉」と呼ばれ、同区内ではこうした手法が慣例化していたという。裁決により、建設計画は宙に浮いた形だ。

 問題とされたマンションは、中野3丁目で大手不動産会社が計画。延べ床面積6746平方メートル、高さ24メートルで、79世帯が居住できる予定だった。これが「条例違反」だとして、上智大名誉教授の蝋山道雄さんら付近住民でつくる「桃園まちづくりを考える会」が2月に審査請求した。

 同条例4条2項では、防災上から「延べ面積が3千平方メートルを超え、高さが15メートルを超える建築物は、幅員6メートル以上の道路に接していなければならない」と定めている。

 審査会の裁決文によると、このマンションの前面に接する道路は4メートル弱~5メートル強。同社が建設予定地を削る形で道路を拡幅し、マンションに接する部分だけを6メートルに広げた。その上で04年12月、国土交通省が指定する民間の確認検査機関に建築確認を受け、着工した。

 審査請求を受けた審査会は05年7月13日、「道路の敷地に接する部分をのぞき、道路自体は幅員6メートルに達している部分が全く見あたらない」「4条2項の要請する火災時の避難、消火活動や緊急車両の円滑な進入条件が確保されているとは到底いえない」として条例違反と判断した。
工事は中断され、同社は8月、裁決結果を不服として国交省に再審査請求をした。

 同社によると、これまで同区内では、同様の手法で、同社も含め10件ほどのマンション建築が許可されてきたという。そのため「これまで行政の方針に従ってきた経緯から裁決は全く予想外」と当惑する。

 建設予定地は、農林水産省の宿舎跡地。同社は入札の際、区に建築条件などを聞いた。同区は同社計画が条例の条件を満たすと判断したという。
同社は「もし区がそのような判断をしていなければ、そもそも入札に応じないか、応札価格を大幅に下げていたはずだ」と指摘する。

 一方、同区の担当者は「建築確認は民間機関が行った。区はあくまで相談に乗っただけ」と説明。だが、同様のケースで区が建築確認をした例もあるとし、「今後は区のスタンスも変えざるを得ない」と話す。

 この問題に関連し、同区は他の22区に調査した。同様の条件で「6メートル道路として扱う」とする区はなく、15区は「6メートル道路として扱わない」とした。2区は「具体的な建築計画の内容により総合的に判断する」とし、その他が5区あったという。

 都建築企画課は「以前は他の自治体でも、同様の手法で建築を許可していたが、最近は審査会の判断が厳しくなった。(中野区の手法は)本来の条例の趣旨からすればおかしい。条例を守って頂きたい」としている。

▲朝日新聞 2005年10月4日

鞆の浦支援 「賛成×反対ではなく」

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■鞆の浦支援 「賛成×反対ではなく」
大林監督 未来の子供たちのため学びの場に

 広島県と福山市が計画を進めている埋め立て架橋建設に反対し、山側トンネルなど他の方策を提案する「鞆の世界遺産実現と活力あるまちづくりをめざす住民の会」を支援する全国組織が16日設立され、東京・霞ヶ関の東京弁護士会館で記者会見が開かれた。支援する会の呼びかけ人、日本建築学会名誉会員の池田武邦・(株)日本設計名誉会長、映画作家の大林宣彦監督らが「21世紀の日本の町のモデルになり得る、世界に誇れる鞆の浦を誤った手段で壊さないでほしい」と訴えた。
 8人の呼びかけ人のうち、池田氏、大林監督と並んで伊東孝・日本大学教授と前野まさる・東京芸術大学名誉教授が出席、地元鞆の浦からは住民の会の中心メンバー、「鞆を愛する会」の大井幹雄代表幹事と「鞆まちづくり工房」の松居秀子代表が駆け付けた。ことあるたぴに鞆の浦と古里尾道について語っている毛利和雄・NHK解説委員(長江出身)も取材陣として参加した。
 長く鞆を研究調査している伊東、前野両教授は鞆の歴史とこれまでの住民活動を振り返りながら、「町並みだけでなく、江戸時代の歴史的港湾施設が残るのは日本で唯一で、世界に誇れる港町である。地元だけに任せるのではなく、日本全体、世界の問題である」と専門家の立場から事の重大さを強調した。
 大林監督は「今日はむしろ静かに穏やかに、そして楽しく話し、考えていきたい」と語り始め、「映画を3本撮らせてもらった鞆は自慢の海の里。子供たちに可哀想なことをしたという思いが強い時代だけに、せめて鞆の海は子供たちのために残しておいてやることが現代の大人、親の務めであり義務である」と心境を述べた。
 「このたび古都保存法の40周年を記念して、私の古里尾道と友人の町鞆の浦が並んで『美しい日本の歴史的風土100選』に選ぱれたことはとても嬉しかった」と古都保存法施行のきっかけとなった1960年代の鎌倉で繰り広げられた宅地開発反対運動の人間的な解決方法を紹介。「その市民運動がもとで初めて法という形で成立したのが古都保存法であり、その『精神』が選んだ鞆ですから、その海に手を付けてはいけない」と語気を強め次のように続けた。
 「現在の私の生活から車を取り上げられると正直困る。車社会である以上、道は広い方がよいという考えが悪いとは言えない。しかし行き過ぎた文明は人間を滅ぼすという警句がある。どうやら行き過ぎた文明のために自分たちの身を滅ぼしつつある、他の生き物の生命も疎かにしていると気付き始めたこの時期、優れた文明という道具をいかに上手に使うかという文化に学ぱなくてはならない。そういう意味で鞆の架橋の賛成、反対は、どちらも町が幸せになりたいと願う心から出たことだが、文明の側から考えられる利便性や豊かさと、文化の側から守らぬぱならないものとが、車の両輪のように考えられなければならない。
 20世紀に発達するだけ発達してどうかすると戦争を始め、物を壊すことにも役立って来た文明を21世紀は上手に使って暮らしに活かさなくてはならない。スクラップ&ビルドではなくメンテナンスの時代がきており、車社会の利便性や速さ、経済の活性化をもう一度考えてみることが大切である。そしてその考えを豊かにしてくれるのが鞆の港である。
 温故知新を学ぶためにも、せっかくここまで残って来た鞆の浦を守らなくてはならない。以前、100年前に描かれた鞆の風景画を見て感動したことがあるが、100年後の子供達にとって今の鞆の港は私が感動したのと同じように素晴らしい港だ、よくご先祖様は残してくれたねと感謝してもらえる港町になると思う。
 私は反対とも賛成とも言いません。むしろ皆さんにこれを機会に日本の大切なことを考えるチャンスにしましょうと言いたい。今を生きる私たちにとってよりも、未来の子供たちにとってもっと大切なものがあるのではないか。スローライフ、オンリーワンの時代である。せっかくここまで残った鞆の港。景観だけの問題ではなく、人の言葉、願い、祈り、怯えをこそ、ここでゆっくり考えることが、美しい日本の再生の最後のチャンスである。
 ノスタルジーの、過去の景観を守るということを超えて、明日のためにお互いが楽しく、一所懸命語り合うことが大事。鞆の皆さんにはご不自由もご不便もお掛けするが、お願いだから大切な文化遺産を未来の子供たちのために守る努力をしてみようではありませんか。ヨーロッパでは車が通れない古い町は、車を入れずに皆さん歩いている。不便だが心の中にはこの町を守り、未来に伝えているんだという誇りや喜びがある。謙虚に考え直せる学びの場、未来の資源を早急に壊してしまうのは本当にもったいない。」

・超高層ビル生みの親語る
 20世紀の高度経済成長期、霞ヶ関ビルをはじめ超高層建築を手掛けてきた池田武邦氏(長崎県)は、「建築の近代化は人の心と自然を壊し、都市が病んでしまう結果になり、間違いであった」と自省を込めて語り、「鞆の浦は21世紀の最先端をいく町の素材をまだ備えている。手段を誤らないでほしい」と訴えた。

▲山陽日日新聞 2007年3月18日(日)

写真はまちに貼られてるポスター クリックすると拡大版でご覧になれます。

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